TOP|演奏会感想文|廉価LP|コンサートホールLP|廉価CD|資料室|掲示板 |
ラン・ラオのクララ・シューマン/歌曲集(全集) |
素敵なプレゼント(戻る)
クララ・シューマンの歌曲集。 透明感があり溌剌としたラン・ラオの歌、活き活きとしていて、素晴らしい、の一言。 また伴奏のミカエラ・ゲリウスのピアノも生気があります。
クララ・シューマンのリリックな音楽をあますところ無く伝えてくれているようです。歌曲の録音はほとんど聴くことはないのですが、アルテ・ノヴァの 880円の国内盤がシリーズ化されて売り出されていたころ(1997年)、偶然見つけたのがきっかけで購入したこのCDは時々聴き返しています。
個人的に好きなのは、冒頭の「ワルツ」。 この1曲がこの歌曲集の全て、といってもいいほど魅力溢れた歌唱だと思います。 跳躍する歌唱、弾けるようでいて、伸びやかにも歌って、心もまたうきうきとしてきます。 全27曲の冒頭か飾るのに相応しいと思います。
このCD、全27曲で全集となっています。 解説によると、通常は全25曲とされているそうですが、父親であるフリードリッヒ・ヴィークの名前で出版された12歳の時の作品「さすらい人」「製材所のさすらい人」も加えられています。
なおこのあとに作曲されたのが「ワルツ」(14歳頃の作品)とのこと。 そしてロベルトとの結婚後も、ロベルトとの才能の差に悩み、また家事に時間をとられながらも「岸辺で」「民謡」などを作曲し、互いの誕生日などにロベルトと作品を贈りあっていたようですね。 このような薀蓄はさておいても、いずれも親しみやすいリリックな歌曲集。 とても素敵なプレゼントですね。