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'96.8.6 (2000.3.4)

ショパン:ピアノ協奏曲第2番

ダブラフカ・トムシック(ピアノ)
マルコ・ムーニ指揮リュブリャナ・ラジオ・シンフォニー・オーケストラ
省心書房<現在はディアゴスティーニ> (CC-048)
 

さて 890円のバッタもんCD付き雑誌の今回は、僕にとって馴染みの薄いショパンのピアノ協奏曲第2番。 第1番のトムシックによるCDは、比較的よく聴く部類にあって、密かに僕のお気に入りの一枚でもある。

さてこの第2番。 期待して聴いてみたが、導入部におけるオーケストラが、やけにせこせことした感じで幻滅。  しかしそれでも気を取り直して聴き進んでゆくと挽回していく。

ショパンのピアノ協奏曲のオーケストレーションは稚拙であるとよく言われる。 スクロバチェフスキーのようにショパン本人の作ではなく、ワルシャワ時代の友人が書いたという説を持つ人もいる。 しかしぼくは存外このオーケストレーションって好きなのである。 特に第1楽章や第2楽章で、ピアノと木管楽器(ファゴット)が美しく絡んでいく。 美しいというよりも、ここは素朴に、でもしっかりとオーケストラと呼吸して欲しいところである。 そんな点において、この演奏は、なかなか良い味を出している。 

全体的にピアノは声高にならず、ちょっとそっけない感じだが、こんなフレーズあったのかぁ... なんて気付かせてもくれる。  かえすがえすも第1楽章の導入部とコーダの部分の力みすぎ(?)が残念だと思う1枚。

 
2週間に1回発売の「The Classic COLLECTION」第48号 \890<現在は\910>

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