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ベートーベンの生誕200年を記念し、生まれたという12月16日、生地ボンのベートーベン・ハウスにおける実況録音の第2弾。こちらはベートーベンが晩年に実際に使っていたグラーフ・ピアノでの演奏。
1823年にベートーベンの親友でもあったピアノ製作者のグラーフが耳の悪いベートーベンのために作ったもの。 高音弦が通常3本のところを4本張ってあるなどの工夫があるそうで、ベートーベンがとても愛用したため、先のブロードウッドのは使わなくなった、とCDの解説に書いてある。
さて演奏だが、まずこのピアノの音は僕の耳にはうるさく聞えてしまって演奏に集中できない。 ブロードウッドのハープシコードに近い音は愛らしくさえあるが、グラフのはパタパタと聞えてしまう。 特に高音が響かないのは、木琴でも叩いているような感じがする。 音の一つ一つの余韻が少ないから疲れるのだろうか。 告別は、アラウの演奏ではもっと深い世界があったように思う。 もっともこっちの方が、ベートーベンが意図していた世界なのかもしれないが。 はてさて