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不眠症に悩むカイザーリンク伯爵のための曲。 この伯爵の元でチェンバロを弾いていたバッハの弟子ゴールドベルクが毎夜弾き慰めていたというゴールドベルク変奏曲。
ゴールドベルク変奏曲と言えば、同じソニーから出ているものでも、グレン・グールドのはちょっと眠れそうにない。 グールドの豊かな感性が容赦なくぶつかってくるが、このチャールズ・ローゼンのものは全体をしっとりしたピアノで歌わせている。 しかし、けっして退屈な演奏ではない。曲の底辺はしっかりとした構成力で支えられているようだ。 決して退屈するのではなく、安心て眠れるかもしれない。 瑞々しいバッハの世界がここにはある。
グールドに毒された耳(そうグールドは中毒になる...)にもいいかもしれない。