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天理シティオーケストラ 第8回定期演奏会 |
誠実なブラームス(戻る)
天理シティオーケストラ 第8回定期演奏会
2008年6月8日(日) 14:00 天理市民会館・やまのべホールブラームス: 悲劇的序曲 op.81
ブラームス: ハイドンの主題による変奏曲 op.56a
ブラームス: 交響曲第2番ニ長調 op.73
(アンコール)J.シュトラウス2世: 春の声
(アンコール)ブラームス: ハンガリー舞曲第5番
(アンコール)J.シュトラウス: ラデツキー行進曲
指揮: 安野英之
オール・ブラームス・プログラム。 弦楽アンサンブルの各パートがとてもしっかりとしていて、重厚になりすぎない誠実なブラームスの演奏を堪能しました。
最初に演奏された「悲劇的序曲」、瑞々しい響きが届けられてきて、重厚なブラームスとは一線を画した演奏にまず耳を奪われました。 密度の高い響きはこのオケの特徴でもあるのですが、ややストレートに曲を進めてゆくものの、力を増すと華やかさが垣間見えます。 上々の滑り出し。
続く「ハイドンの主題による変奏曲」、明るくスマートな演奏でしょうか。 この曲でもしっかりとした弦楽アンサンブルがとても魅力的で、低弦もうまく絡んで安定感を持って曲を進めます。 そんなしっかりとした演奏ながらも、全体的にはやや明るめの音色ですね。 だからスマートに感じるのかもしれません。 終曲もたっぷりとさせてはいても、トライアングルなどひっそりと鳴ってとても上品。 すっきりとして、飾らない誠実さも感じました。
そしてメインの交響曲第2番、まさしくブラームスの田園交響曲というイメージにぴったり。 ここでも主役はやはり弦。 弦楽アンサンブルの各パートがしっかりと丁寧に曲を進めていました。 たっぷりとさせたり、慈しむようであったり、よかったですね。 いずれも重厚になりすぎず、誠実さでもって進めてゆく感じ。 そして終楽章のフィナーレ。 熱気を孕んできて、低弦そしてトロンボーンが厳かに鳴るのが、精悍な感じなのですね。 熱のこもったエンディグを決めて、熱い拍手に包まれました。
そしてアンコールは、いつものラデツキーを含めて3曲の豪華版。 メリハリを利かせた演奏は、本編での誠実な演奏とはまた違う楽しみがありますね。 1回で2度美味しい・・そんな感じかな。
いずれにしてもホールに詰め掛けたお客さん(自分も含め)満足しました。 いい演奏会でした。
詳細は後日・・