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オーケストラ・アンサンブル・フォルツァ オータムコンサート2015 |
気高くも美しきイギリス音楽の魅力(戻る)
日時:2015年10月18日(日) 14:00開演(13:00開場)
場所:門真市民文化会館・ルミエールホール曲目:J.S.バッハ(エルガー編)/幻想曲とフーガ ハ短調 BWV537
エルガー/チェロ協奏曲 ホ短調op.85
(アンコール)グノー/アヴェ・マリア
ヴォーン・ウィリアムズ/交響曲第5番
(アンコール)エルガー/エニグマ変奏曲より第9変奏「ニムロッド」
独奏:吉田円香(vc)
指揮:松永健司郎
「気高くも美しきイギリス音楽の魅力」と題され、フォルツァらしく知られざる名曲に果敢に挑んだ爽やかな演奏会でした。 惜しむらくは当方の最悪の体調、時折り咳き込みまた微熱もあったのか生彩なし。 ああ、体調万全で楽しみたかった。
ルミエールホール2階は立入禁止、1階のみで約8割のお客さんが入っていたでしょうか、けっこう入っていましたがステージ上も満員御礼状態でした。 冒頭の「幻想曲とフーガ」が一番大きな編成となるらしく弦楽器は 14-14-12-9-8 でヴァイオリン両翼配置。 低弦は右側で、通常第2ヴァイオリンの位置にヴィオラが配置されていました。 これが功を奏したようで、分厚い低弦の響きに、ヴィオラのウェットな響きもよく聴こえてエルガーらしい重厚感が良く出ていましたね。 松永さんの軽いハナ息でフーガに入って力強い響きに熱気も加わってスピードアップ。 タイトな打楽器の響き、切れ味良く進めたあと、ぐっと引きつけて一撃かましてお終い。 力の入った演奏でした。
オケの編成を 12-12-10-8-5 に絞り込み、グリーンのシックなドレスに身を包んだ吉田円香さんが登場。 エルガーのチェロ協奏曲もそんなドレスにも似た憂いを含んだようなシックな響きで始まりました。 力強さにはやや欠けるようだけれども、響きに艶と深みがあって聴かせるチェロですね。 オケの響きともよくマッチし、息もよく合っていました。
それがよく出ていたのが第3楽章、柔らかなチェロのソロが伸びやかに歌い、オケの弦楽アンサンブルも優しい音色でしっとりと響き合っていました。 終楽章のテクニカルな面もさっそうと駆け抜け、終盤のエルガーらしい深く重厚な響きも若いソリストとオケなのでドロドロな感じならずタイトで響きで幕としました。 深い響きの薫りを楽しむかのような演奏だったかな。
15分間の休憩あとオケの編成を元に戻してRVWの交響曲第5番。 生涯にわたってシベリウスを尊敬しこの曲もシベリウスに献呈されているごとく抒情的な響きとし、先プログラムのエルガーとはまた違ったオケの響きを楽しみました。 しかしいかんせんここまで来ると体力も限界に近く、流れ出てくる響きに身を委ねていた感じ。 時折襲ってくる睡魔にも身を委ねてしまいました(すみません)。
第1楽章、松永さんはじっくりと丁寧に曲を進めていたようで、コントラバスの響きがしっかりと土台となっていましたね。 第2楽章では力強くリズミカルに進めて、各楽器間の連携も良かったと感じました。 そして落ちついた響きとした第3楽章ではヴィオラの響きが良かったのは配置の妙でしょうか。 そして終楽章はスクエアに振る松永さん、木管のしっとりと落着いた響き、トロボーンなど金管では粘り気を持たせた雄大な響き、これらを集めて練り上げて最後はそっと締めくくりました。
この曲はCDも持っていて、何度か聴いているはずですが、さっぱり思い出せないどころか、時に意識も遠のきながら、なとか最後まで立ち会えた・・・という感じ。
アンコールは先日のオケ千と同じくニムロッド。 エルガーらしいウェットで重厚な響きとして力強い演奏、こちらはじっくりと楽しませてもらいました。
以下、未稿