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バロック協奏曲 名曲選[1] |
ニュー・イヤー・バロック(戻る)
新年の朝早く、かつてFM放送で「ニュー・イヤー・バロック」という番組があった。 クラシック音楽を聴き始めて数年たったころなのでもう25年以上前になるかしら。 新しい年の始まりに清々しいバロック音楽を聴くのはとても良い企画だと思うのだけれど今はもう無いようだ。 もっとも今まだやっていてもFM放送を満足に聴く設備はないので分からないのだけれど・・・
さて、今年の始めてかけるレコードは、そんなことを考えながら、昨年末にディスクユニオンにて 100円で捕獲した「バロック協奏曲 名曲選[1]」をかけることにした。 しかし、これがとても素晴らしい演奏で、一年の始めにバロック音楽を聴いたのは正解だ、などと一人悦に入ったしだい。
特にシモーネの指揮するヴィヴァルディのヴィオラ・ダモーレ協奏曲ニ長調、2つのマンドリンのための協奏曲ハ長調など、膨大なヴィヴァルディの全集をつくりあげたクラウディオ・シモーネの自信を感じさせる溌剌とした演奏。 もちろんモダン楽器なのだけれど、曲に媚びることのない軽快さと真摯さがきちんと同居していて、音楽が心のなかにすっと飛び込んでくる。
ところでこのレコード、エラート・レーベルなのだが、RVC株式会社の企画物のようである。 「バロック音楽のたのしみ」のタイトルはあるけれど、解説や価格表示はなく、演奏者もジャケットには総て書いていない。 だからレコードのレーベル面を見て、演奏者の全貌を掴まないといけないのにはちょっと困ったけれど、そんなことも忘れさせて、とにかく楽しい音楽がぎゅっと1枚に詰め込まれたレコードである。
パイヤールによるヘンデルのハープ協奏曲はいつもながら砂糖菓子のようだなぁ… とは思うけれど、バロック音楽をそんなに子細に聴き込んで評論家ぶるのはバカみたい、とにかく音楽を楽しみましょうよ。 そんな気持ちにさせてくれた楽しいレコードで今年は始まった。
ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲イ長調 作品3-6 「調和の霊感」より ピエロ・トーゾ(vn),*1 ヴィオラ・ダモーレ協奏曲ニ長調RV392(P.166) カラブレーゼ(viole d'mour),*1 2つのマンドリン、2つのテオルボ、2つのサルモ、2つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲ハ長調 P.16 ビアンキ(mand)、ピトレッリ(mand),*1 コレッリ 合奏協奏曲ト短調 作品6-8「クリスマス協奏曲」 *1 ヘンデル ハープ協奏曲変ロ長調 リリー・ラスキーヌ(fl),*2
*1:クラウディオ・シモーネ指揮イ・ソリスティ・ヴェネティ
*2:ジャン・フランソワ・パイヤール指揮パイヤール室内管弦楽団