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ベスト・オブ・ルチアーノ・パヴァロッティ 第1集 |
美しくも力強い響き、そして色気(戻る)
2007年9月6日、モデナの自宅にて腎不全により死去。 享年71才。 当日朝のネット・ニュースでは重態だと報じていて驚いたが、昼にはもう訃報となっていた。 最近でこそオペラや声楽にも興味も少し出てきて、パヴァロッティの歌う「トロヴァトーレ」や「仮面舞踏会」のLDも買ったけれど、やはりLPレコードのベスト盤で聴く彼の歌が素晴らしい。 若々しく張りのある声、美しくも圧倒的な歌唱。 そして陽性な色気に惹き込まれてしまう。 クラシック音楽ファンとして、同じ時代に生きたことを誇りに思える数少ない歌手でした。 心よりご冥福をお祈りします。
パヴァロッティの音源をネット検索にかけてみると三大テノールが色々と引っかかってくるけれど、自分にとってパヴァロッティというと、やはりこのレコード。 1983年に発売された「ロンドン不朽の名盤1600」に収録された第1集・第2集、ともに1986年頃に購入したと記憶しています。 当時、まったく歌劇には興味なかったけれど、パヴァロッティの歌唱が素晴らしいということだけは知っていました。 それでなんとなくパヴァロッティを聴いてみたくて、まず第1集を買ったのだけれど、翌週には第2集も購入した記憶があります。 今は無きワルツ堂の京橋ダイエーのショッピングモールにあった店舗でしたね。 そんなこともあり、個人的に第1集のほうに思い入れが強くあります。
同じCDはないかと検索してみましたが、LPの第1集とおなじ絵柄のCD「ベスト・オヴ・ルチアーノ・パヴァロッティ Vol.1」(全15曲)として1990年に発売されているようですが、どこも在庫切れ。 廃盤にするとメーカは市場より回収しないといけない、そんな話を聞いたことがあってメーカは廃盤にしていないだけで実質廃盤ではないかしら。 ちなみにLPでは、第1集(全11曲)、第2集(全12曲)の収録となっていて、第1集はレコード芸術と朝日試聴室の推薦。
歌劇のことや、たとえクラシック音楽のことをよく知らなくても、若きパヴァロッティの歌唱の素晴らしさが堪能できる録音であることを今回しみじみと再認識しました。 圧倒的な歌唱にとにかく耳がいきがちだったけれど、艶やかで伸びやかな声の色気も感じたしだいです。 これ以上の言葉は不要でしょう。 追悼盤として願わくば安価で再発しないものだろうか。 最後の公式舞台での歌唱となった「トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ」も収録されていることでもあるし。
SIDE-A
1. 「道化師」〜衣裳をつけろ(レオンカヴァルロ)
2. 「マルタ」〜夢のように(フロトー)
3. 「カルメン」〜お前が投げたこの花は〈花の歌〉(ビゼー)
4. 「愛の妙薬」〜人知れぬ涙(ドニゼッティ)
5. 「ボエーム」〜冷たい手を(プッチーニ)
6. 「リゴレット」〜風の中の羽根のように〈女心の歌〉(ヴェルディ)
SIDE-B
1. 「ファウスト」〜この清らかなすまい(グノー)
2. 「トスカ」〜妙なる調和(プッチーニ)
3. 「アイーダ」〜清きアイーダ(ヴェルディ)
4. 「トゥーランドット」〜誰も寝てはならぬ(プッチーニ)
5. 「トロヴァトーレ」〜ああ,あなたこそわが恋人…見よ,恐ろしい火を(ヴェルディ)