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rafael kubelik |
ラファエル・クーベリックの魅力(戻る)
ハイファイ・カラヤンに続いて発売されたラファエル・クーベリックの名演奏を集めたサンプル盤。 1971,2年頃でしょうか、中学生でした。 これも実家から持ち帰ってきたレコードです。 定価は750円となっています。
ところでこのレコードが出た当時、ラファエル・クーベリックの人気ってそんなになかったと記憶しています。 僕はこのレコードでクーベリックを知りましたが、彼が指揮したレコードが出ても、雑誌などで大きな賛辞が贈られていたような記憶はないんですね。 晩年、ベルリンの壁が崩れたあと故国チェコに戻ってプラハの春で指揮をしたことがTVの特別番組で放映されたり、最晩年の来日での熱狂的な歓迎ぶりなど、誰もそんな人気を持つとは予想だにしていなかったように思います。
正直言って、僕がラファエル・クーベリックの演奏に注目したのは、グラモフォンからソニーに移籍したあとです。 シューマンの交響曲全集やモーツァルトの後期交響曲集を知ってからです。 それから後追いでグラモフォンのレコードやCDを集めるようになりました。 確かに音楽は堅実だし、外見も派手ではないので、中学生にはウケそうもないですよね。 それだけ大人の魅力を持った指揮者だと思います。
さて、このレコードの中では、B面冒頭のウェーバーの「オベロン」序曲が素晴らしいですね。 あとこれに続くマーラーの交響曲第5番の第4楽章アダージョ、これは本当に綺麗な演奏です。 レコード解説にはマーラーの交響曲第5番は「全曲盤:未発売」となっていました。 いま調べてみると1971年1月録音でした。 そうそう、これを聴いた当時はレギュラー盤でも発売されていないものを聴けたなんて、ちょっと徳した気分だったことも思い出しました。 それにまだマーラーの交響曲なんて、まだどの曲も聴いたことがなかったよなぁ・・・ と、そんなことは差し引いて今聴いても美しい演奏に魅入ってしまいます(マーラー嫌いのうちの奥さんも「綺麗な曲ね」と申しておりました)。 とにかくどのも曲もよく考えられた演奏に職人的な巧さを感じるアルバムです。
ラファエル・クーベリック
(日本グラモフォン:MG 9902)A面 ヘンデル 組曲<水上の音楽>から「第3曲:アレグロ」 ドヴォルザーク 交響曲第8番ト長調作品88から「第3楽章」 スメタナ 交響詩<モルダウ> ヤナーチェク シンフォニエッタから「第1楽章」 B面 ウェーバー 歌劇「オベロン」序曲 マーラー 交響曲第5番嬰ハ短調から「第4楽章」 メンデルスゾーン 劇付随音楽<真夏の夜の夢>から「結婚行進曲」 ワーグナー 歌劇<ローエングリン>「第3幕への前奏曲」 演奏者 ラファエル・クーベリック指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(A-1,2)
ボストン交響楽団(A-3)
バイエンルン放送交響楽団(A-4,B)