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魔法のヴァイオリン/リカルド・オドノポソフ

美感ただよう情熱的な演奏(戻る

LPレコードの楽しみのひとつにジャケット写真があって、CDとは比べ物にならない気品すら感じさせるものがありますが、これもその一つ。 コンサートホール・ソサエティによる安レコードながら、リカルド・オドノポソフの美感ただよう情熱的な演奏とともに楽しめます。

リカルド・オドノポソフ(Ricardo Odnoposoff、1914年2月24日 - 2004年10月26日)は、アルゼンチンのブエノスアイレス生まれのヴァイオリニスト。 1934年から1938年までウィーン・フィルのコンサートマスターをつとめたヴァイオリンの名手です。 詳細はウィキペディアに書かれていますね。

このレコードには、サン・サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」「ハバネラ」、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」、ショーソンの「詩曲」を収録。

個人的にはA面に収録されたサン・サーンスの2曲が、格調高さと美しさ、そして情熱も感じさせて好きですね。 テクニックは申し分なく、多彩な歌を感じさせます。

「ツィゴイネルワイゼン」はちょっと時代がかったように感じるのはオン・マイク気味の録音と伴奏のせいでしょうか。 現代の訓練が行き届いたヴァイオリニスト達にはない味わい深さを感じる演奏ですね。 ねっとりとした感じ。

「詩曲」も甘美な美しさが特徴的でしょうか。 洗練されたというよりも情緒が勝っているのかしら、暖かさが伝わってくるようです。 なお伴奏は、ジャンフランコ・リヴォリ指揮ジュネーブ放送交響楽団。 コンサートホール・ソサエティではお馴染み。 情熱的な伴奏をつけています。