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POP Music (ニューミュージック編) |
いつもクラシックばかり聴いているわけではありません。
歌謡曲、洋楽なども聴いていますが、中途半端に古くてマイナーなのばかりです。
ここはニューミュージックを集めました。 J-POPSではありません(笑)
「moony night」 (風) 1978年 風の最後のオリジナル・アルバム。 この翌年、2枚組で別テイクを集めたベスト盤を出して解散しますけど、もとから作品はそれぞれの作品を持ち寄った感じだし、デュエットしてませんでしたものね、一緒にやる必要性がなくなったのかもしれません(想像ですけど)。 そんなことはさておいても、このアルバム、上質な日本のポップス・アルバムだと思っています。 全曲、ギター:水谷公生、ベース:武部秀明、ドラムス:森谷順、キーボード:佐藤準によるハリウッド録音。 J-POPSなんていう言葉が出来る遥か以前、こんなカッコ良くポップなアルバムがありました。 歌詞はちょっとフォークへの回帰も漂っていますけどね、いいアルバムですね。
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「windless blue」 (風) 1976年 「22歳の別れ」が印象が異常に強く、抒情派フォーク・デュオというイメージの風ですけど、このサード・アルバムで一変。 サウンド志向が強くなって、洋楽ロック好きの連中からも一目置かれる存在になりました。 僕自身、帯広に戻る自動車の中で聴くため、弟の持っていたこのアルバムと「海風」で開眼しました。 最初は、まぁ時間つぶしにフォークでも、と思っていましたけど、ロックサウンドに心奪われました。 慌ててジャケット見たら、バック・ミュージシャンに一流どころがずらっと名を連ねてて吃驚した記憶があります。 とにかく、カッコ良いサウンドに小粋な歌詞が素適なアルバムです。 伊勢正三オフィシャルウェブサイト http://www.ise-shozo.com/
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「LA SAISON D'AMOUR」 (アン・ルイス) 1982年 このアルバムとにかくカッコイイ。 アン・ルイス、それまで「グッド・バイ・マイ・ラブ」のヒット曲を持つ歌謡曲の歌手と思っていましたけど、このアルバムで女性ロッカーの先駆け的存在になりましたね。 バックは
LEA HART & ROLL-UPS。 ギター2本、ベース、ドラムスの外国人4人組。 タイトなロックを演っています。 そしてアン・ルイスがそのバンド・ミュージックにのってハジけてます。 日本語と英語の歌の両方が収録されていますけど、やはり英語の歌が素晴らしいな。 なおタイトルに使われている「LA
SAISON」はご存知、親友・三浦百恵(山口百恵)の歌詞に沢田研二が曲を付けています。 アン・ルイス公式ホームページ
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「Tequila Moon」 (桑名正博) 1978年 この前の週末「探偵ナイトスクープ」に桑名正博が出ていました。 彼もまた気のいいおじさんになってましたけど、帯広の学生時代、やんちゃなボン桑名正博が好きでした。 桑名正博とTEAR
DROPSは青春の1コマなのです。 アームの持ち主Y君(彼もまたクラシック音楽が好きでセルのファン)と桑名正博のレコードの貸し借りなども懐かしい思い出です。 そのY君もまた大阪出身(北野高校出身)ですし、地方から大阪人桑名正博が頑張っているのを見るのは気持ちよいものでした。 ということで、このアルバムもカセットに録音し、当時の愛車サニー号でよくかけていました。 特にサニー号で大阪に帰省するときなど、大阪が目前に迫るとA面は必ず聴いたものです。 だから、というわけではありませんが、A面がお気入りでB面はちょっと・・・という感じ。 好き嫌いがはっきりしているアルバムです。 桑名正博公式ホームページ
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「SONGS」 (Sugar Babe) 1976年 TV−CMでシュガー・ベイブの曲がリメイクされて流れてますね。 これはシュガー・ベイブの唯一のアルバムですけど、いずれの曲もセンス良く、今でも充分に通じるような気がするのは僕が進歩していないせいだから?
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「BEST OF UKADAN LIVE」 (憂歌団) 1986年 今年は冷夏だったけれど、盆が終わってからは熱帯夜が続いてようやく遅い夏がやってきた。 関西のこんな蒸し暑い夏を満喫するには、この憂歌団レコード。 屋根が焼けてクソ暑い2階の部屋にはクーラーなんかかけず、首にかけたタオルで汗を拭いながら聴く。 そしてバーボンのロックを昼間から傾けるなんてもう最高やね。 そうそうスピーカーもいつも聴いている解像度の良いダイヤトーンの3ウェイじゃなくって、ちょっとナローだけどウォームな感じのよく出るテクニクスの小型バスレフ2ウェイ切り替えとかなきゃね。
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「センチメンタル通り」 (はちみつぱい) 197?年 鈴木慶一とムーンライダースの前身バンドであるはちみつぱい(蜂蜜ぱい)のアルバム。 1980年にキング・ベルウッドの復刻盤(1,500円盤)として購入したものなので初出年は分かりませんでした(多分1972年頃かな)。 はちみつぱいは、アグネス・チャンのバック・バンドにもなっていました。 ここでは日本語のロックとフォークを合わせ、ちょっとけだるい鈴木慶一の歌、武川雅寛のヴァイオリン(フィドル)、駒沢裕城のスチール・ギターが独特の味わいを出してます。ドラムはかしぶち哲朗なんでムーンライダースですね。 注目するのはゲスト参加している山本浩美の参加バンド名が"Moon Riders of Purple Sausage"という名称であること。 なんか繋がりがありのでしょうね、きっと。 と歴史のお勉強はここまでにして、A面は鈴木慶一のけだるい歌による「塀の上で」から始まりますが、これは名曲でしょう。 同じく「土手の向こうで」ともどもどか寺山修司の映画を彷彿とさせますね。 「ぼくの倖せ」は渡辺勝の四畳半フォーク調でしょうか。 「薬屋さん」は鈴木慶一にもどってまた寺山の世界になります。 B面は、かしぶち哲朗の「釣り糸」はフィドルから入って朴訥とした歌で、最後は魚釣りをしていた爺さんが魚になってしまう。 「ヒッチハイク」はカントリー調のインスト曲。 「月夜のドライブ」は一転して山本浩美の作詞作曲に鈴木慶一と鈴木博文も補作した6分弱のニューウェイブ調の不思議な曲ですね。 「センチメンタル通り」はワウワウギターが入りこちらもニューウェイヴ調。 歌詞は適当に言葉を並べた感じです。 最後は「夜は静か、通り静か」で渡辺勝の作詞作曲がキャンプで歌うフォークっぽくもあり、途中で入るナレーションや、最後にボソっと「おやすみなさい」という声も入ります。 これも名曲でしょう。 日本のロックを築いてきた人たちの記念碑的なアルバムで、大学生のころによく聴いていましたが、今でも好きです。 (2002.11.4)
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「Stop Motion」 (尾崎亜美) 1978年 全編曲も尾崎亜美がこなすようになったサードアルバム。 MIND DROPSのところでも書いたけど、歌い方にちょっと堂が入ってきているみたいだがまだまだ軽やかさがあってゆったりと感情移入できる。 A面の冒頭、波音があってギターを中心にしたリズムがフェードインしてきて始まる「センセイション」がとても粋。 ゆったりと伸びやかに唄う歌がいい。 波の音が入ってちょっとクサイ感じの詩の「ジョーイの船出」。 スローに始まるが徐々にテンポを上げるけれど後年はキバってコブシも回るところもなんとか回避しててOK(コーラスに寺尾聡が参加)。 3曲目の「指先だけで感じあえたらどんなにすてきでしょう」で始まる「嵐を起こして」もちょっと甘えた感じの伸びやかな歌が素適。 そしてラストの「来夢来人」は私小説をゆったりと語りかけるような歌でジ〜ンとくる(寺尾聡が回想場面で参加、ウンと言っている)。 そしてB面トップは軽快な唄いっぷりにJake ConceptionのA.Saxも心地良いタイトル曲「ストップ モーション」、小田和正がコーラスで「Ah〜」と爽やかに唄っている。 南沙織さまに提供したB面の「春の予感〜I've been mellow」「もどかしい夢」などはお馴染みのところだろう。 「悪魔がささやく」では唸りが入ってしまうのがちょっと残念かな。 でも弦や管の編曲もこなし、結構なメンバーを自在に使って出来あがったアルバムという感じがする。 (2002.6.8)
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「MIND DROPS」 (尾崎亜美) 1977年 尾崎亜美のセカンドアルバム。これからストップ・モーション、プリズミーあたりが彼女のベストだと思う。 プリズミーは確かに傑作アルバムだと思うけれど個人的には歌い方に堂が入る前のこのアルバムの初々しさや軽やかさが素敵だと思う。 全編尾崎亜美作詞作曲、松任谷正隆編曲で、A面トップから軽快なバックにのって歌う「太陽のひとりごと」からバラードの「涙の雨」に続くあたりは本当によく出来ていると思う。 そして心地良いブラスがポップで明るいビッグバンド風の「うわさの男」、ここでは南佳孝とのデュオも面白いけどちょっと声に力が入っているみたい。 まぁそれでも後年のちょっと演歌っぽい唸りには至らずにセーフでしょう。 B面では何といっても「旅」からアタッカで「偶然」に入るのがぐっとくるけれど、この後の「初恋の通り雨」が初々しさの頂点。 尾崎亜美20歳で滑り込みセーフ(失礼)といった感じの内容でしょう。 しかし本当にこのアルバムは学生時代によく聴きました。 尾崎亜美は同い年(学年は彼女が1つ上)になるけれど、今でも聴くたびごとに若き学生時代を彷彿とさせてくれる媚薬のようなアルバムのひとつです。 (2002.4.29)
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「上海バンスキング」 (吉田日出子) 1981年 吉田日出子・first と題されたアルバム。 一声を風靡した斎藤燐原作、串田和美演出、越部信義の音楽によるオンシアター自由劇場公演「上海バンスキング」のこのレコードは帯広時代に発売即購入したもの。 この後、銀座博品館劇場に進出して再演に再演を重ねたが、そんな舞台と同様に吉田日出子の不思議な魅力が満載されたアルバムである(生の舞台を観ることは出来なかったのが残念である)。 吉田日出子は、この劇のために川畑文子などのレコードを何十回となく聴き、唄のニュアンスを役者として演じている。 そしてまたこの吉田自身が放つけだるい雰囲気と、串田和美のクラリネット、笹野高史のトランペットもあいまって、昭和初期のジャズとはこのようなものだったのか…という不思議なリアリティを感じさせる。 中国語のMCから始まるこのアルバム、そして芝居のテーマ曲でもある「ウェルカム上海」は串田和美作詞、越部信義作曲だが、あとは古いジャズの名曲が並ぶ。 「月光値千金」「貴方とならば」は三根徳一(ディック・ミネ)の詞を唄う甘い声、また軽快に歌う「スィート・ジェニー・リー」「サイド・バイ・サイド」も見事で、とくに後者の英語の節回しが何とも言えず魅力的である。 またインスト曲や唄の合間に聴かせる楽器のソロ演奏は串田や笹野たち団員の精一杯のもので、これが腕のたつミュージシャンにない魅力ともなっている。 たまにヴィデオを出して観もするけれど、長丁場のヴィデオ鑑賞よりもこのレコードで手軽に芝居の世界に浸っている。 (2003.1.3)
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「Flying」 (やまがたすみこ) 1977年 カレッジフォークのアイドルやまがたすみこ20才のアルバム。この1年後に井上鑑氏と結婚し事実上引退したやまがたすみこが、プロデュース:松本隆、サウンド・クリエーター:鈴木茂と組んでニューミュージック化したファンにとっては問題作の1枚。僕はファンではないが、上記のスタッフに加えコンポーザーに細野晴臣や伊藤銀次が参加しているので捕獲した。 軽いチャカポカ・リズムに乗って高音域では声量不足からやや音程が不安定になったりひっくりかえったりするのも曲調によく合っていてなかなか面白いアルバムである。 最近ファンの間では復刻お願い計画もある。 A面は「SUN-LIGHT SIDE」、冒頭タイトルロール「Flying」から上記の特徴がよく出ている。ここで好き嫌いがはっきりするか。 続く「ペパーミント・モーニング」も東京湾フェリーや薄荷色にはじける等の言葉が印象的。 ラストの「私春期」もトリュフォーや突然炎のごとくを使っているいかにも松本隆らしい作品だろう。B面は「MOON-LIGHT SIDE」でトップの「ムーンライト・ジルバ」がメイン曲でなかなかいい作品だが、個人的には細野作曲の「夢色グライダー」の粘るチャカポカ・リズムが面白い。 当時の細野らしい作品である。 「夜を渡って」が唯一の三森たかし作詞・山県すみ子作曲作品、さすがに自作品は巧くきこえる。それに続くエンディング曲「クリスタル・ホテル」しっとりと大人に変化する彼女を歌った曲。 やまがたすみこの大人へのターニングポイントとなったアルバムである。 彼女は最近またライブもやっているらしい。 ちょっと興味がある。 (2001.11.5) Melodis
Come From My Heart.
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「Bye-Bye」 (西島三重子) 1981年 1976年にシンガーソングライターとして「池上線」をヒットさせた西島三重子が1981年テイチクに移籍した第1弾。 曲調はややポップになり、演歌調フォークからニューミュージックへの転換点となったアルバムである。 冒頭の「Lonely Girl」「Bye-Bye」のみ西島三重子が共同作詩だが、全曲門谷謙二作詩/西島三重子作曲。 細やかな心情を描く門谷氏の詩とその心の襞をゆったりと歌う西島三重子の歌唱がよくマッチした名作(現在、平尾昌晃歌謡学院で歌唱も教えているらしい)。 また編曲が素晴らしく、聴き応えのするアルバムである。 まず冒頭の「Lonely Girl」とラストの「One O'clock Rhapsody」はしみじみとした素晴らしい作品(今泉敏郎編曲、2曲のみ若草恵編曲)。 またどの曲もアコースティックを基調にした編曲で歌を際立たせているのが特徴であろう。 「手をふればさよなら」(若草恵編曲)はバラライカ、アコーディオン、ヴァイオリン、「面影通り」ではアコースティックギターにチェロのソロが入ったともに演歌調の歌。 「Bye-Bye」「あきらめてサンバ」はアップテンポでニューミュージックの味わいが強い。 「いらいらトワイライト」(若草恵編曲)はトランペット、「Because」ではホルン、そして「池上線」を連想させる「愛にながされて」はハーモニカの伴奏を効果的に使いつつ別れ歌をたっぷりと聴かせる。 秋の夜長にしみじみとしたいときに似合うアルバムである。 (2001.9.24) 西島三重子ファンクラブホームページ
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「Aquarius」 (水越恵子) 1979年 水越恵子のサード・アルバム。 スマッシュヒットの「ほほにキスして」のあと一転してシックでモノクロームな曲を集めた名盤。 特に伊藤薫の作詩・作曲による「ヨーソロ」「少年」「Too far away」の3曲が素晴らしい。 他はすべて自身の作詩・作曲である。 まず彼女の歌では軽快なリズムで唄う失恋の歌「最後のデート」、幼なじみへの恋の芽生え「そしてetc・・・」は明るい色調だが、愛する人のもとに旅立つ「生まれ変わる為に」もどこか湿っぽく、まして「TOUCH ME in the memory」「雨の休日」など失恋が多い。 しかしどの曲もちょっとドスの効いたような低い声で歌い、シックな大人のアルバムになっている。 特にラストの8分近いバラード「Too far away」が秀逸。 コンサートのラストにはよく唄っていたらしい。 水越恵子はこの後またアップテンポを基調にしたポップな路線となって結婚そして引退へと進むが、ダウン症の一人息子とともに離婚し、そして今また歌っている。 こんな彼女にこそ今また「Too far away 愛への道は far away 」と歌い続けていて欲しい。 (2001.4.22) 水越けいこオフィシャルホームページ
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「Gray Skies」 (大貫妙子) 1976年 大貫妙子がシュガーベイブ解散後に発表したデビューアルバム。 今ではヨーロピアン・テイストが少々ハナについてきたと個人的に思う大貫妙子だが、デビュー当時の軽快なアメリカンポップスが捨てがたい。 このアルバムが出る前、FM大阪で高橋基子の「ユア・ポップス」という番組で「シュガーベイブを越えて」と題して新宿ロフトのライブが放送されたことがあるが、このアルバム収録曲とかぶっている。 このアルバムでもセッションを基調にした軽快さが心地良い。 冒頭の「時の始まり」では向井滋春のトロンボーン、「One's Love」では国吉征之のフルート、「午後の休息」では磯良夫のヴィオラと、よく聴けば凝った音つくりをしている。 アップテンポの「愛は幻」のディストージョンさせたギターと明快なベースも心地良い。 「When I Met The Gray Sky」やインスト曲の「Break'in Blue」などの実験的な曲はちょっと苦しいか... な。 なお天王寺予備校の最上階の教室から阿倍野方面をボケーと眺めていたとき雲の切れ間から幾く筋かの光が空から地上にふりそそいでいたことを「When I Met The Gray Sky」とともに思い出す。 (2001.4.14) |